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YouTubeで全日本選手権をみて剣道を始めたスペインの少年の話

海外で子どもたちが剣道を始める理由にはいくつかパターンがあって、「なぜ始めたの?」と聞いてみると、

などが主なきっかけであることが多かったです。オランダやその周辺国で聞いた話なので、他のエリアでは違うかもしれませんが…。

そしてまだまだ数は少ないかもしれませんが、YouTubeを観て始めた人もいます。

2022年、ドイツのフランクフルトで開催されたヨーロッパ大会で、入賞したジュニアの子たちに「剣道を始めた理由」について取材をしました。ヨーロッパ大会はジュニアカテゴリがあって、日本の高校生くらいの年代の少年少女たちも試合をします。

その年入賞したスペインの男の子は、欧州の楽園と名高いカナリア諸島出身でした。

「YouTubeで偶然見かけた全日本選手権の動画がきっかけで剣道に興味を持ちました。なんてかっこいいんだろうって!すぐに近くの道場をインターネットで検索して、剣道を始めました」

全日本選手権で試合している選手の皆さんは、もちろん勝ち上がることを目指していて、そして動画を配信している方々は、日本を中心とした剣道経験者の方々を視聴者と想定しているはずです。

でも、こうやって遠く離れた国の少年の日々を変えてしまうような、そんな力も持っているんだなって、この話を聞いて思いました。まだまだ海外では剣道の動画を見て影響される人数は少ないかもしれないけれど、でも、彼の人生を少なからず変えています。

Webの仕事をしていると、どれだけビューがあったか、どれだけコンバージョンしたか、いいねは獲得できたか…など、「数」に目が行きがちです。でも、その一つ一つの数を構成するのは「人」です。数が少なかったとしても、誰か一人にとって大きなインパクトがあれば、意義はものすごく大きいと思います。