フリーランスとは、どのような人のことを指すのでしょう。私は2015年からフリーランスとして活動していますが、業界・年代が違うと「何をしているのかよくわからない」と言われることもあります。しかし、ここ数年の技術革新や価値観の変化によって「フリーランス」という言葉が市民権を得つつあるように感じます。
これからフリーランスになりたい人、フリーランスってそもそも何なの?と疑問をお持ちの方に向け、自分の経験も交えつつフリーランスを紹介していきます。
フリーランスは「新しい働き方」なのか?
まずは、ここ最近のフリーランスの定義についてです。中小企業庁が出している「第1部 小規模事業者の構造分析」では、フリーランスは「新しい働き方」として紹介されています。
中小企業庁の委託により、(株)クロス・マーケティングが2015年2月に行った調査では、「SOHO(Small Office Home Office)」という属性の人の中から、次の条件を全て満たす回答者を「フリーランス」と設定したそうです。そういえば、10年くらい前はSOHOという言葉をよく聞きました。
〔1〕職業を「SOHO」と回答した人、または「個人事業者として何らかの事業を行っている」と回答した人
〔2〕「常時雇用している従業員はいない」と回答した人
〔3〕「自分が営んでいる事業がフリーランスに該当すると認識している」と回答した人
同調査によると、これまでは把握が難しかったフリーランスの実態について知るために調査を実施したとのことです。
フリーランスの定義
ちなみに、wikipediaではフリーランスは下記のように定義されています。
フリーランス(英: freelance)は、特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人である。日本では『自由業』『自由職業』『フリーランス』と呼ばれる。
参照:Wikipedia『フリーランス』
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の定義はもう少しかっこよくて現代的です。
「特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る人」
参照:『フリーランス白書2018』
フリーランスが注目を集める理由
以前から存在していたにも関わらず、「新しい働き方」としてフリーランスが紹介されているのは何故なのでしょう。
クラウドソーシングサービスのランサーズが毎年行っている調査によると、フリーランスの数は年々増加傾向にあります。2018年時点で1,000万人もののフリーランスが(副業・兼業を含む)いると言われており、その規模は国内労働力人口の約6分の、経済規模にすると20.1兆円にものぼると言われています。
これには、終身雇用が崩壊した社会的な背景や、若い世代の価値観の変化、技術革新によって副業や独立が容易になったなど、様々な理由があるでしょう。会社に滅私奉公するのではなく、プライベートややりがいも大切にしながら、自分らしく生きていきたいという人が増えたことも大きい気がします。
フリーランスと個人事業主
では、行政の手続き面でも「フリーランス」として登録したかというと、そうではありません。
私がフリーランスになったときは、まず、税務署に個人事業主として「開業届」を出しました。個人事業主とは、株式会社などの法人としてではなく、個人として事業を持っている人のことです。フリーランスの多くは個人事業主ですが、個人事業主が全てフリーランスとして名乗っているわけではありません。
例えば、街の八百屋さんやパン屋さん、喫茶店運営をしている方も中には個人事業主の方がいますが、フリーランスとして名乗ることは珍しいのではないでしょうか。
ちなみに、独立する際にどんな書類が必要なのかなど、書籍を何冊か購入して調べたのですが、結局何が自分に本当に必要な届出なのかわからず、困った記憶があります…!中には出さなくてもいい届出もありました。
私が独立した後に、開業freeeというサービスがリリースされたのですが、めちゃくちゃおすすめです。完全無料で、サービス登録するだけで開業時に必要な書類を作ることができます。
これからフリーランスになる方は、ぜひ登録してみてください。
フリーランスの職種
ここからは、私が今まで出会ったフリーランスの職種を挙げてみます。フリーランスの実態把握が難しかった理由の一つに、様々な職種があって、さらにそれ一本ではなく横断的に複数の仕事をしている人がいたためだそうです。私も現在はライター業がメインですが、Webディレクターやマーケターとして仕事をするとともあります。
こうしてピックアップしてみると確かに本当にたくさんの職種があります。
クリエイティブ系
・デザイナー
・フォトグラファー
・イラストレーター
・ジュエリーデザイナー
・陶芸家
・ハンドメイド作家
・ピアニスト
・ヴァイオリニスト
・指揮者
・YouTuber
・Instagramer
物書き系
・ライター
・ジャーナリスト
・編集(Web/紙)
・翻訳家
・ブロガー
ビジネス系
・広報
・コンサルタント
・マーケター
・秘書
・営業
IT系
・Web開発
・アプリ開発
・ゲーム開発
・Webディレクター
美容系
・美容師
・ネイリスト
・メイクアップアーティスト
・スタイリスト
その他
・インテリアコーディネーター
・トレーナー
・ペットシッター
・モデル
・占い師
まとめ
今回の記事では、フリーランスの定義から職種までを紹介してきました。
最近では、フリーランスの中でも、本業一本のフリーランス、副業系フリーランス、複業系フリーランスなど様々な区分が生まれつつあります。自分の特技や技術を活かしてお金を稼ぐことは大変なことですが、楽しいこともたくさんあります。
こちらの記事が、これからフリーランスを目指す人の参考になれば幸いです。