20代の前半にインドにハマり、3回ほどバックパック旅行に行ったことがあります。もともとインドには興味ゼロだったのですが、友人に「卒業旅行、インドに行かない?」と誘われ、軽い気持ちで行ってみたことが始まりです。
インドに行って赤痢になった親友
友人は、大学三年生の時にもインドにバックパックで行ったことがあって、その際に赤痢になっています。
当時は、「最近大学に来ないなぁ。どうしたんだろ?」と不思議に思っていたのですが、久しぶりに会った時に「いやぁ、赤痢になっちゃってさ」と言われて衝撃を受けました。赤痢になった女子大生を、後にも先にも彼女しかみたことがありません。
彼女曰く、インドから戻りゼミに参加した際、「この間までインドにいたんですけど、ちょっと体調悪いんですよね〜」とボヤいたら、教授の顔色が変わり「今すぐ家に戻って、保健所に連絡しろ」と言われたそうです。そして赤痢が判明し、家中消毒されたと言っていました。
三等列車の揚げ物
そんな話を聞いていたので、1回目、2回目の滞在の時は食べ物にも飲み物にもめちゃくちゃ気を使って、アルコール消毒を多用していました。
しかし、3回目の滞在時にはすっかり旅慣れて油断し、三等列車の中で販売されている揚げ物を食べてしまいました。
インドの列車には三等車から一等車まであり、三等車は爆安である代わりにエアコンもないし座ると泥だらけになります。日中は気温も高く、揚げ物の油もそんなに頻繁に交換していないと思うんですよね…。
目的地に着いたときに二人とも40度の熱が出ました。
尻に筋肉注射を打つ
到着した町は、ブッダガヤ。ブッダが悟りを開いた町です。自然豊かなインドの中でもさらにカントリーな感じがする町でした。
駅からなんとかホテルに辿り着いて、お医者さんを呼んでもらいました。点滴を打ってもらったのですが、縁日とかでジュースを入れてチューチュー吸うビニール袋みたいなものに入ってて、壁にセロハンテープで貼っていました。
そして尻に筋肉注射を打たれました。なぜ尻だったんでしょう?こわい。
でも、点滴と注射のおかげか、翌日には熱が下がりました。
調子に乗って町をバイクで走り回ってまた発熱する
熱も下がったし、せっかくブッダガヤに来たんだから!と、宿のご主人が私たちをバイクに乗せて町を案内してくれました。炎天下でバイクに乗って走り回ったからか、宿に帰ったらまた40度の熱が出ました。
同じお医者さんがやってきて、またビニールに入れた点滴を壁にセロハンテープで貼って、尻に筋肉注射を打ちました。
ブッダガヤが旅の最終地点だったので、翌日まで安静にして空港に向かいました。フライトを待っている際、隣に座っていたインド人夫婦が話しかけてきたので、世間話の一つで「ブッダガヤで発熱しちゃったんですよ」と言ったところ「そうなの?大丈夫?僕は医者なんだけど、どんな薬を処方されたの?」と聞かれました。
私たちが「この薬ですよー」と見せたところ、それまでにこやかだった男性は真剣な顔になり「…この薬は…もう飲まない方がいい。捨てなさい」と言いました。こわい。
尻が半年固くなる
筋肉注射を打たれた箇所は、ものすごく固くなりました。筋肉注射って、インフルエンザとかで打つと思うんですけど、まあ数日すれば元に戻るじゃないですか。インドで打たれた筋肉注射は半年間、固さが持続しました。まだ20代前半だった私は、このまま一生尻の一部が固かったららどうしようと、不安でした。
でも、半年ほど経過したら元に戻ったので良かったです。もうあの頃と同じ旅は、二度とできないしやりたくないです。15年経ってみて、きっと若い頃しかできない旅、その時代のある時期にしか経験できない旅があるんだろうなぁなんて思います。