先日、『海外に持っていく日本のお土産に関する考察①圧勝のソフトサラダ(亀田製菓)』でソフトサラダの人気について書きましたが、「ブラックサンダーが人気だと思ったのに」「Black Thunder is King of chocolates.(チョコ菓子の王様はブラックサンダーだよ)」などのご意見が寄せられました。
ブラックサンダーも人気でした。オランダのお菓子ってパッケージがシンプルで可愛いものも多いので、どちらかというとドンキホーテや楽天感が強い、スーパーのチラシのようなごちゃごちゃしたデザインのブラックサンダーは手に取ってもらえるのだろうか?と思ったのですが、ソフトサラダと並び、なくなるのが早かったです。
アルーバ剣道代表のPimに「チョコ菓子の王様」とまで言わしめたブラックサンダーについて今日は考察していこうと思います。
パッケージがわかりやすい
今回の調査結果について後輩とも白熱した議論を交わした結果、一つの結論が出ました。それは「選ばれるお菓子は、パッケージから正体が想像できる」という点です。
文字は読めませんが、ブラックサンダーはわかりやすいのです。右上に商品が印刷されていて「ああ、これはチョコのお菓子なんだな」とわかります。左上のソフトサラダに至っては丸見えですからね。
前衛的すぎた蒟蒻畑
対して、前衛的すぎて全く受け入れられなかったのが蒟蒻畑です。私、蒟蒻畑が小さい頃から大好きなんです。そのまま食べてもよし。凍らせてもよし。お腹にも優しくておやつにぴったり!今回も自信を持ってこの商品をオランダ社会に送り出したんです。しかし、まずコンニャクの存在がこの国では知られていません。
「これはコンニャクといってね…」と切り出すと「はい?コンニャク?なにそれ?」から始まります。「ゼリーに近くて、お腹に優しいダイエットファイバーだよ」と説明すると、「ゼリーってことは飲むの?」と聞かれ、「いや、飲むんじゃない…」とさらに説明が要求されます。
「そもそも、このパッケージにあるピンクの丸は何?」と言われ衝撃。私たちが慣れ親しんだ蒟蒻畑のパッケージの桃が、桃だと認識されなかったのです。確かに、「蒟蒻畑」のフォントがでかくて、桃だとわからないかもしれない…。私は小さい頃から、CMで見て、実際に食べて、身体でこれが「桃である」といつの間にか刷り込まれてきたのかもしれません。広告の費用対効果に関して、日本国内では活発な議論が交わされていますが、蒟蒻畑に関しては広告は成功しているといち個人として感じました。
さらに、蒟蒻畑は商品説明や商品タイトルは英語表記されてないのですが、誤飲の注意については丁寧に英語とイラストが添えてあるんですね。私の説明を聴きながら、オランダ人の目線が誤飲の注意書きに注がれていました…。
このように、「中身が何かわかっている」「想像がつく」と手に取られやすいのです。蒟蒻畑と同じく、なかなか手に取ってもらえず開封すらしてもらえなかったのがグミのコロロ(UHA味覚糖)でした。これもフルーティーで美味しいんですけどね。普通のグミだとオランダにもあるからなと、新商品を持ってきたのですが、これもまだ世界がその魅力に気づくには早すぎたのかもしれません。夜明け前の印象派です。
結論
このように、わかりやすく、さらに食べて美味しいブラックサンダーは大人気でした。「チョコとクッキーがザクザクで美味しいね」って言われました。ソフトサラダはオセアニア圏(オーストラリア)に住んでる友達は「せんべいの評判はイマイチ」と言っていたので、お土産にするならブラックサンダーがいいかもしれません。ハズレなしです。キング・オブ・チョコレイトなので…。