花を贈ろう


何年か前のある日。オランダで使っていたシェアオフィスに行くと、流しのところに大きな花束が置いてありました。

「えー!どうしたの?この花束誰の?」と、思わず聞いたら、私の前の席に座っていたオランダ人が「僕のだよ。今日はガールフレンドの誕生日なんだ」と答えました。仕事の前に花屋で花束を買ってきたそうです。

オランダは自転車大国で、人口よりも自転車の方が多いほど。この男性ももちろん自転車通勤で、夕方ごろ花束を片手に自転車に乗っていそいそと帰っていきました。

彼のガールフレンドはウクライナ人で、ウクライナの女性は誕生日に花を贈られることが多いらしいです。でも、彼に限らずたまに花束を持って自転車に乗っている男性たちを見かけます。多分女性への贈り物です。

ある時は、パリのシャルル・ド・ゴール空港で飛行機を待ちながら仕事してたら「マダム、ちょっとだけこの花を見ててくれませんか?」と花束を預けられたこともあります。帰国するガールフレンドに花を持ってきたそうです。オランダのスキポール空港にも花が売ってるのですが、帰ってきた人に花を贈るためのものなんだと、この時思い至りました。

日本の男性たちも(男性に限らないけど)例えば帰り道にスーツで花束を持ってたらすごく素敵だと思うんだけどな。周りの女性は「あの人はこれから誰かに花を贈るはずだ」と思ってキュンとするはずです。自宅用だとしても素敵だと思います。

花を選ぶという行動も、やってみると案外楽しいです。花屋さんには本当に色々な花があって、「こんな花があったんだ」と新鮮な発見もあるし、「この花を組み合わせたら綺麗かも」と考えを巡らせる時間も良いものです。

贈られた花は、毎日水を変えるだけで最大で3週間は毎日を彩ってくれます。どんな花瓶に入れるのか考えるのも楽しいです。飲み終えたビール瓶にさっと生けるだけでも花はサマになります。

特に理由もいらなくて、大切なひとに「花を買ってきたよ。いつもありがとう」とか、「この花のイメージがあなたにぴったりだったんだ」と言われるだけでも、贈られた相手は嬉しいと思います。


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横浜出身、オランダ在住のフリーライター&Webディレクター。ジャンルを問わないSEOライティングが得意です。ディレクションはLP・採用サイト・企業サイト・オウンドメディア、何でもやります。お仕事のご依頼は[marikoアット1design.jp]もしくはTwitterへ。[ID mariko_cabin442] 最近、剣道五段に受かりました。旅行と読書と寝ることと、漫画が好きです。細かいことを気にしない性格です。