2019年の個人的10大ニュースの一つに「自転車が盗まれたこと」が挙げられます。オランダに来てから2年半。来てすぐに買ったボロ自転車は見向きもされなかったのに、新品の自転車は1週間で盗まれました。正直、オランダをナメてました。「まあ、なんだかんだ盗まれないっしょ」と…。そんなことはなかった…!
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ボロ中古自転車との出会い
オランダに来てすぐ、自転車を買いました。中古で160ユーロ。たっか!と思いましたが他の自転車は300ユーロなどもっと高かったのをよく覚えています。オランダは自転車大国と聞いていたので、かっこいいロードバイクとか買いたいなとも思っていたのですが、そもそもどこで売っているのかもわからず、Vodafone shopでケータイの契約をしがてら、店員さんに近くの自転車屋さんを教えてもらって買いました。
店主のおじさんがひたすら「チープグッド、チープグッド、チープグッド」を繰り返すので根負けして買ったのですが、この自転車を買ってからわずか1年で、サドル・前輪・後輪・ライト・ストッパー…一通りの部品が壊れました。全然いい自転車じゃなかったです。
この自転車のもっさり感を泥棒も察するのか、チェーンをつけてなくても誰も盗みませんでした。早く買い替えたいなぁ…といつも思っていたのですが、置き忘れ・故障・駐輪場所を間違えて移動させられたりなどのハプニングを経ても不死鳥のように蘇ってくる自転車でした。
オンラインで新品の自転車を購入
ある日、このボロ自転車のチェーンが外れペダルが回らなくなりました。近所の自転車屋さんに持っていったところ「ウィールがやられてるから、修理するより新しいのを買ったほうが安いよ」と言われました。ついにこの自転車とおさらばする日がやってきたのです。友達に教えてもらったヴィンテージショップや、Amsterdam Nooordの方で開催されるヴィンテージ・バイク市に行って買おうかとも思ったのですが、とりあえずすぐに使える自転車が欲しかったので、city-bikes.nlで新品のバイクを180ユーロで購入。
このバイク、軽やかだし見た目も綺麗だし、もうとっても気に入ってたんです!一緒に剣道やってる小学生・中学生たちも「まり子さん、新しいバイクいいね」と言ってくれてかなりいい気になってました。あとはヴィンテージバイクを買って、私も自転車2台持ちデビューするんだ、と思ってました。
1週間後、自転車の盗難に遭う
秋のアムステルフェーンの朝は空気が澄んでいて美しく、ひんやりした空気の中をかなりいい気分で自転車で走っていました。これが新品の自転車と過ごした最後の朝です。その日の夜に友達とご飯の約束をしていて、セントラルステーションからフェリーでNoordに渡りました。Noordのフェリー乗り場のすぐそばに自転車を停めて、ご飯をして1時間半で戻ってきたらもうそこに自転車はありませんでした。
鍵だけではなくチェーンもかけていたのですが、後輪に巻きつけただけだったことが敗因です。ポールなどにくくりつけておかないと、担いで持って行かれてしまいます。しかもすぐ側にフェリー乗り場があったので、逃亡も容易。30分くらい自分で探して、どうにもならなかったので友達のハンバーガーくんに連絡しました。ハンバーガーくんと彼女、わざわざ盗難現場に来てくれて一緒に探してくれました。持つべきものは友。
レンタルバイクに申し込む
盗まれたバイクはどうなるのでしょう。友人たち曰く、「マリコが買ったのとほぼ同じ価格でオンラインで販売される」とのこと。「事情があって自転車を手放すことになりました。使用期間は一週間!ほぼ新品です」みたいなディスクリプションが添えられて販売されるそうです。私の悲しみや落胆をお金にするとかまじで許せないんですけど…
新品だと盗まれるから中古にしたほうがいいというアドバイスもいただきました。オランダの人たちはみんな、けっこうボロボロの自転車に乗っているのですが、物を大切にしようという精神だけではなく「新しいと盗まれる」という事情もあるそうです。
また中古かよ!とも思ったし、探すのも面倒だったのでレンタルバイクSwapfietsに申し込みました。
Swapfietsは、いまオランダで勢いのあるレンタルバイクサービスです。アムステルダムの街中には、この特徴的な青いウィールの自転車で走っている人がたくさんいます。
プランは3つあって、私は一番安い月額16.5ユーロで登録してます。
- チェーンと鍵が一体になっていて、鍵をかけてない状態で盗難に遭ったら過失とみなされ350ユーロを支払う
- 鍵をかけた状態で自転車を失くしたり、盗難に遭ったら40ユーロを支払う
- 故障など何かトラブルがあった際は無料で対応
使い始めてそろそろ2ヶ月ですが、すごく便利です。まずこのレンタルバイクがかなり普及しているので、新品のように綺麗な状態でも盗まれません。盗んでも売り先がないからです。また、先日ちょっと事故に遭って自転車の後輪から不穏な音がしていたのですが、店舗に連絡したらすぐ無料で交換対応してくれました。
まとめ
以上が、自転車を購入してから盗まれ、最新のレンタルバイクサービスを利用するまでの経緯でした。ちなみに、自転車を盗むのはジャンキー(ドラッグとかやってる人)だそうです。「薬が欲しくて、苦しくなって盗んじゃうんだよ」と聞きました。まあ私なんかはこうやってブログのネタにもできるしいいんですけど、最悪なのは小学校とかに忍び込んで子供から自転車盗むケースです。せっかく買ってもらった自転車を盗まれ、徒歩帰宅する子供とかかわいそすぎる…