事業アイデアを育てるということ

大学生の頃から「いつか起業したい」と思っていたのですが、これがなかなか難しく、すぐに「これだ!」というアイデアが見つかりませんでした。

初めて事業計画書を書いたのは、21・22歳だったと思います。それから15年が経ち、あの頃よりはずいぶん大人になって、できることが増え、気持ちの余裕もできました。

昔は「ああ、いまいちだなあ…。どうやったら良いアイデアを生み出せるんだろう」と、もやもやしていたのですが、最近ようやく「うん、手堅いアイデアが出るようになった」と感じるようになりました。

「起業アイデアって、どうやって見つけたらいいんだろう?」

そう悩んでいたあの頃の私に、一つの区切りの「答え」をここに残しておこうと思います。10年20年経ったら、もしかしたら「あの頃こんなことを考えてたの、若かったな。まだまだ甘い!」って思うかもしれないけれど。

きっかけ

私が起業を志したのは、憧れた人たちがたまたま起業家で、彼らの生き様に憧れたからです。

かっこいいとか、自由そうだとか、ユニークだとか、若々しくてクールだとか、そんなミーハーな理由です。

でも、起業するには儲けるための事業アイデアがなければなりません。そのアイデアを見つけるために、本を読んだりセミナーに参加してみたけど、全然ピンとくる良いアイデアが出ないのです。

特別な才能や能力があるわけでもなく、社会を良くしようという大義があるわけでもなかったので、それも当たり前と言えば当たり前なのですが…。

「できること」を増やす

でも社会人として働いて「できること」を一つ一つ増やしていくと、アイデアもちょっとずつ広がるようになりました。大学を出たばかりの頃は「アフィリエイトサイトを作る」程度のアイデアしか出なかったけど、今は、当時は想像しなかった全然違う事業計画書を書いています。

Web制作や広告、ECの仕事を通して知識と経験を身につけ、企業内の決裁のプロセスも学びましたし、人との繋がりもできました。

これまでの全ての仕事が土台となった上でできたアイデアで、「積み重ねてきた」って感じがします。

資金調達をするようなすごい事業じゃないけれど、社会人になってから知り合った方々や、積み重ねてきたものに支えられた、有機的な小さな花のようなアイデアが育ちつつあります。

事業名もピンとくる良い名前が出てこないなぁとモヤモヤしていたのですが、最近は自分の仕事に対する想いや姿勢を反映した名前が出てくるようになりました。

特別な才能がなかったとしても

才能がなくても、大義がなくても、能力が並だったとしても、誠実に「仕事」と「自分の気持ち」に向き合っていれば、自分だけの宝物のような仕事が生まれると思います。私の場合は15年かかりましたが、それが3年の人がいれば、もっと時間をかける人もいるかもしれません。

なんか、そういうことが当時、探してもどこにも書いてなかったんですよね。

事業アイデアに限らず、すぐに答えが出ないことってけっこうあって、でも時間をかけて見つけた答えは面白かったりします。昔はすぐに答えが出ないともどかしかったけど、いまは答え探しの時間を楽しめるようになりました。

いま書いている事業計画書も、5年10年経ったらきっと変化するんだと思います。でもなんとなくだけど、私の根本にある「人が好き」って気持ちとか「未知のことを知りたい」という欲求、そして誰にも支配されたくない、コントロールされたくないという、自由を求める気持ちは変わらないと思います。

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横浜出身、オランダ在住のフリーライター&Webディレクター。ジャンルを問わないSEOライティングが得意です。ディレクションはLP・採用サイト・企業サイト・オウンドメディア、何でもやります。お仕事のご依頼は[marikoアット1design.jp]もしくはTwitterへ。[ID mariko_cabin442] 最近、剣道五段に受かりました。旅行と読書と寝ることと、漫画が好きです。細かいことを気にしない性格です。