最近、こんな記事を読みました「How Writing Changed My Life(書くことは、僕の人生をどれだけ変えたか)」。自分も文章を書く仕事をしているので、ちょっと気になって読み進めていました。
内容を要約するとこんな感じです。著者のDarius Forouxさんはライターになって3年。3年の間に本も出版してオンラインコースも始めました。16歳の頃から文章を書いていたので、ずいぶん長い時間、お金にならないのに文章を書いていたということになります。でも、書き続けることで色々メリットがあったし、人生のターニングポイントにおいて助けになったと書いてあります。
「書くこと」の効用
Dariusさんが感じてる「書くことの効用」は、以下の5つ。
- セラピー的な効果
- 自分で自分を律する力がつく
- 人を説得する力がつく
- 自己認識力がアップする
- 決断力がアップする
セラピー的な効果
「不安に思っていることや考えがまとまらない時に、書き出すことで気持ちが落ち着く」といったことをDariusさんは書いているのですが、私はあんまり不安になることがないので共感できなかったです…。しかし、ライターとして活動している人のなかには「書くことで気持ちが癒される」という人もいるので、人によってはセラピー的な効果があるかもしれません。
むしろ、私はストレス解消や娯楽というか、日々考えていることを書き出すことでスッキリしたり、楽しくなったりします。
人を説得する力がつく
これは同感です。「しゃべり」は全然ダメなのですが、企画書ベース・メールでの説得する力はついたと思います。広告や連載企画などを提案する時に、企画書作って送ると10社送って1-2社はお返事をくれます。多分そこまで悪い返信率ではないはず…!
記録になる
ここからは、私が感じている「書くことの効能」について書きます。まず何より「記録」としての効果があります。書くのはメモでも何でもいいのですが、私は人と何か話し合いとか、「覚えておいたほうがいいこと」を話す時は必ずメモを取ってます。また、その日の仕事、あった出来事、行った場所、何を感じたかなども日記にまとめてます。これ役立つんですよね〜。多くの人がメモを取らないから記録が曖昧になるんです。記憶の定着もするし、老化防止になるのではと勝手に思ってます。
話し合いがスムーズになる
複数人で何かプロジェクトを進める際は、ボードや紙・同時編集可能なGoogle Documentに発言を書き出すことで全員の認識がある程度揃い、会議の進行がスムーズになります。さらに、文字を見つめ、イメージを膨らますことでアイデアも生まれやすくなります。
宣伝やPRにも役立つ
文章が書ければ、SNSの運用も苦ではないはずです。最近、オランダ剣道代表チームのFacebookページ運用をやらせてもらっているのですが、書くことに抵抗がないのでレポートも無理なく楽しくできています。他にも、様々なFacebookページの運用をしていて、書くのが得意でよかったなぁと思ってます。
「書くこと」はキャリアにどう役立つのか?
書くことにはこのように様々なメリットがあります。でも実際、それってキャリアのプラスになるの?という疑問もあるはずです。
Dariusさんは、人生の重要なポイントにおいて「書く力」が以下のように役立ったと書いていました。
- 大学時代:レポートを書くのが速かった。他の人たちはもたもたしてたけど、自分はめっちゃ速かった。
- 就職活動:カバーレターを書くのも得意だったので、書類選考をパスする確率が非常に高かった。
- 社会人時代:営業の成績がめっちゃよかった。メールが上手だったからだと分析。
- 独立した時:事業内容やミッション・ビジョンを書くのがスムーズだった。ターゲットとするクライアント策定も迅速にできた。
- ブロガーになった時:1年で100以上の記事を書いて、200万人以上にリーチした。
- オンラインコースを始めた時:コースの利点を効果的に伝えることができた。
こりゃすごい。トントン拍子に進みすぎててすごいですね…。1年で100記事は書けると思うけど200万以上のリーチは普通できないし、ハンパないと思います。
この中でただ一つ共感できるのは、独立した時の事業内容やミッション・ビジョンをまとめる力…ですかね…。
自分の場合は、「文章が書ける」ってことで、Web制作の仕事をしているときは、お客さんのサイトに掲載する文章の作成をしたり、メルマガライティングをしたりしてました。あとは、うまくやれば確かにお金は稼げます。検索されているワードを調べ、予想して、儲かる商品を紹介して仲介料をもらうとか。
住む場所の選択肢が広がった
私が「書くこと」で享受している一番大きなメリットは、住む場所の選択肢が広がったことです。文章書く以外の仕事もしているのですが、在宅でできる仕事なので、出社しなくても大丈夫というメリットはかなり大きいです。昔から海外住んでみたいなぁと思ってたのですが、今それが叶ってオランダで楽しくやってるので、「書く」ということが人生に与えた影響はかなり大きいと言えるでしょう。
始めるための7つのステップ
学生さんや、これからフリーランスになりたい方、海外に住みたいという方からご連絡をいただくこともあるのですが、ライターとして活動したい場合、Dariusさんが提示している7つのステップが役立つと思います。
- 目標を設定する
- たくさん読む&勉強する
- リマインダーを設定する
- 書きやすいツールを選ぶ
- 毎日メモを取る
- 目標は低くていい。とにかく「書く」こと。
- 書くことに集中できる環境を30分だけ整える
とにかく、「まず書き始めましょう」ということを言ってます。ブログを作るなりnoteにアカウント登録するなり、なんでもいいのですが発表の場を持つことが大切です。最初は書きなれないかもしれませんが、目標は「書く」だけでいいと思います。1000文字でも500文字でも。続けていればそのうち書けるようになるので。書いた実績がなければ、会社もあなたに仕事をお願いすることはできません。なぜなら、「どれくらい書けるか」がわからないからです。なので、まずは最低でも100本書くくらいの気持ちでやってみるのがいいと思います。テーマはなんでもいいです。100本書くのも、すっごく大変です。
「毎日メモを取る」ことが推奨されていますが、私もこれは同意です。スマホやメモ帳、twitterなどにメモして、記事のネタとして温存しています。カメラで写真を撮ることも、メモと同様の効果があります。
おすすめのライター講座と書籍
文章を書くのが好きで、学生の頃から書いている場合はクラウドソーシングサイトで経験を積んだり、自己流でブログを書いて仕事にする、という方法もいいと思うのですが、スクールに通ってプロにアドバイスをもらいたい人もいるのではないでしょうか。
おすすめはWebライター養成講座「School×Work(スクールワーク)」です。私が新卒で入社した株式会社Hayakawaが提供している講座なのですが、すっごくいいです!自分が文章を書く基本的なスキルは、社長の早川さんに叩き込んでもらいました…。そのおかげで、今は大手メディアにも執筆することができているので、本当におすすめです。
書籍では、『日本語の作文技術』が必読だと思います。わかりやすい文章を書くために必要な知識が丁寧に紹介されています。この本は、日本語のレベルがある程度ある外国人にも紹介したりしてます。
まとめ
海外で働くにはどうしたらいいですか?とか、未経験ですが仕事をくださいという連絡をたまにいただくのですが、Dariusさんの記事はその答えにもなるんじゃないかなぁなんて思ってこの記事を書きました。
フリーランスとして働くためには、何か特定のスキルが必要なので、ライターとして働きたい場合はとにかく経験を積むことが重要です。本記事を参考に、一歩前に進む方がいらっしゃたら嬉しいです。