つい先ほど、freee株式会社から起業に関する調査のプレスリリースが出ました。シニア世代の起業・開業が増えているようです。また、同時期にクラウドソーシング大手のランサーズからメルマガが届き、その中でもシニア世代の働き方について言及されていました。
- freee、起業に関するアンケート調査を実施 人生100年時代にシニア起業が増加傾向!? シニア層の4人に1人が「起業に関心あり」! 起業に対する不安は「資金や収入減」だけではない! そもそも「起業の仕方が分からない」といった声も
- 【ランサーズ】『次世代シニアの働き方実態調査』を発表
人生100年時代、定年後も先が長く、セカンドライフを充実させるために起業したり働き続ける人が増えているのかもしれません。
うちの父の場合
うちの父ももう随分前に定年したのですが、一時期働いていました。
あ、ちなみにこれ、定年後に起業してバリバリ働いている的な話では全くないです。
前回、6月に帰国した時のこと。父に羽田空港まで送ってもらったのですが、高速道路の料金所で「やあ!○○さんは元気にしてる?昔、湾岸で一緒だったんだよ」といきなり料金所の人に話しかけたんです。驚きました。「知り合い?」と聞いたところ「俺、料金所で働いてたことがあるんだ」と言われさらに驚愕。
父は石油会社で働いていたのですが、もしかして私が知らないうちにリストラされて料金所で働いていたのか?それとも社会人になったばかりの頃の話?と色々憶測してしまいました。真相は「定年して暇だから働いてた」とのことです。それまでのキャリアを全く活かしてませんが、友達も新しくできたし結構楽しくやってそう。ただ、夜勤であの料金所のボックスの中で寝るのがキツすぎてやめちゃった、と言ってました。
定年後の仕事の選択肢
定年してから仕事に就くためには、企業に再就職するか、自分で事業を持つかなどの選択肢があります。
ハローワークで探す
そもそも、父はどうやって料金所の仕事を探したのでしょう?「バイト情報誌でも見たの?」と聞いたら、「ハローワークに行って自分で仕事を探した」と言ってました。確かに、若者たちが読んでるバイトの情報誌には父の年齢を対象とした仕事の募集はなさそうです。それとも、シニアを対象にしたパートタイムやバイトの情報メディアなど実は既にあるのでしょうか?
ちなみに、今回シニアの働き方に関する調査を出した クラウドソーシングサイトの「ランサーズ」では、シニア層も多く登録しているようです。クラウドソーシングサイトには様々な仕事が登録されていますし、在宅でもできるので働きたいシニア層のニーズにもマッチしているのかもしれません。
個人事業主として開業
知人で、定年してから個人事業主として独立した方もいます。
定年前からペットシッターに関する資格取得の勉強をして、定年後に自分の事業を開業したそう。
また、以前、確定申告に関するセミナーをしたのですが、そちらにいらした男性の方も定年後に自分で事業を持ちたいと言っていました。確定申告セミナーに来た理由は「今のうちから色々情報収集したいから」だそう。
前者の方は勤めていた会社とは全く違う事業内容で、後者の方は自分のスキルを活かしたいと言っていました。
法人として起業
個人事業主としてではなく、法人として起業する選択肢もあります。
独立を考えた時、個人事業主にすべきか法人にすべきかで迷う人は少なくありません。それぞれのメリット・デメリットを考えた上で選択しましょう。
個人事業主の場合は、登録費用無料で開業できるので、まず個人事業主として始め、軌道に乗ったら法人成りしてもいいかもしれません。
シニア起業家が増えている理由
freeeの調査内容を見てみると、シニア層の「起業したい理由」は、
- 「自由に仕事がしたかった」(43.7%)
- 「収入を増やしたかった」(28.7%)
- 「退職後年金以外の収入も得たいから」(23.7%)
- 「定年後に社会とのつながりが欲しいから」(16.7%)
などがあるようです。「自由に仕事がしたい」「収入を増やしたい」は他の世代にも共通しているようですが、「年金以外の収入が欲しい」はという理由は、今後切実になっていくのではないでしょうか。
また、「定年後に社会とのつながりが欲しいから」は素敵な理由だなと思います。石川善樹さんの『友だちの数で寿命はきまる 人との「つながり」が最高の健康法』によると、人とつながっている人の方が寿命は長いそうです。働き続け、人や社会とのつながりを保つことが生きがいや健康にも良い影響を与えるのではないでしょうか。
まとめ
freeeの調査結果もランサーズの調査結果も、自分の身の回りにいるシニアの方々と照らし合わせてみて、なんとなく納得な内容でした。悠々自適に旅行したり家で趣味を楽しむ暮らしもいいですが、自分ができる範囲で働き続けたり、セカンドライフで起業に挑戦!というのも楽しそうです。