今まで会計士さんに確定申告をお願いしていたのですが、今後自分で完結できるようになりたくて会計ソフトを調べました。オランダの友達やシェアオフィスの人たちに聞いたところ、「moneybirdがおすすめ」との声が多く、60日間無料で使えるので、使ってみた感想などを記録していこうと思います。
目次
Moneybird(マネーバード)とは
Moneybird(マネーバード)とはオランダのクラウド会計ソフトです。見積書や請求書の作成、アプリでの領収書のスキャン、VAT申告もソフト経由でできます。「会計の知識がなくても確定申告ができる」点が特徴です。
料金プランは4種類あります。無料プランのほか、月額€ 12、€ 21、€ 30の3種類の有料プラン。提供する機能は基本的にどれも同じで、有料プランの違いは月々の銀行取引量です。
- € 12プラン :月々最大20の銀行取引
- € 21プラン:月々最大50の銀行取引
- € 30プラン:取引量に制限なし
「銀行取引」とは、口座連携した銀行取引のインポート回数です。例えば、取引先からの入金が会計ソフトに自動で記録されます。
無料プランは、有料プランと同様の機能を利用できますが、利用回数に制限があります。月々3回までの請求書発行、3回まで経費登録、3回まで見積書作成、銀行取引も3回までです。(※各機能の詳細はこちらのページにまとまっています)
有料プランは登録から60日間は無料で利用できます。初期画面はオランダ語ですが、管理画面の設定から英語を選べるので日本人フリーランスも使いやすいと思います。
アカウントを登録
登録は非常にシンプルです。名前、事業名、メールアドレス、パスワードを入力して登録完了。ログイン後、基本的な事業情報を入力します。
一番最初にやったことは、請求書のスタイルを設定することです。事業名や住所、VAT番号を記入します。請求のリマインド設定や、税表示の設定、送付した書類を自分のメールアドレスにコピーするなどの設定もできます。
言語設定を英語に変更する
言語設定をオランダ語から英語にすることができます。
ページ右上の「設定(ネジマーク)ボタン」をクリックして、「Gebruikersaccount」をクリックします。これはユーザーアカウントという意味です。プルダウンで「Nederlands(オランダ語)」から「Engels(英語)」に変更します。
銀行との連携
会計ソフトと銀行口座の連携も可能です。事業用の銀行口座で経費関連の決済をすると、取引が自動でマネーバードに登録されます。
ING銀行の他には、 Rabobank、Knabやbunqなどと連携できます。その他の銀行については、Pontoというシステムを通じて連携するそうです。
会計士の招待
[設定]> [アカウント管理]> [ユーザー]から、会計士を招待できます。支出や経費の登録:incoming documentとは何か
上記はマネーバードの管理画面の上部メニューのスクリーンショットです。Invoice(請求書)はわかりやすいのですが、Incomingがよくわからなくてサポートの人に聞いてみました。Incoming documentsとは、主に以下の4つに分類されます。
- Purchase invoices (外注費/仕入れなどの支払い):経費もしくは固定資産の請求書。外注費や仕入れ費用
- Receipts(領収書):経費。1と同じ方法で処理される。
- Manual journals(手動仕訳):固定資産の減価償却や期首残高や年末の入力(詳細は会計士に確認必要とのこと)。
- General documents(その他のドキュメント):会社のアカウントに追加が必要な文書。確定申告には影響しないもの。保険証券や納税申告書などが該当。
経費登録に該当するのは1と2です。前述した銀行連携で登録できますし、請求書をアップロードも可能です。その際は、自動で文字を読み取ってくれます。
便利なのは、メールアドレス宛にドキュメントを送ることで登録もできることです。取引先から送られてきた請求書をそのまま転送することもできます。登録が重複した場合は、アラートで知らせてくれます。
勘定科目の決定について
勘定科目に関しては、税理士と相談して決めた方がいいと言われました。日本で使ってた会計ソフトは、勘定科目が細かく分類されていてプルダウンで選ぶだけだったので、それと比較するとちょっと面倒です。
確定申告に向けて
経費登録と収入の登録、減価償却などの設定が終わったら、あとは控除について知って確定申告をするのみ。自分で提出までやってみたい…でもまだわからないこともあるので、会計士さんと相談しながら進めていこうと思います。
その他の会計ソフト
Moneybirdの他に、下記の会計ソフトも友達から名前が挙がりました。
ING銀行でMoneybirdとの口座連携をした時に上記の会計ソフトが出てきました。ReeleezeeやYukiの名前がありますね。
オランダでは、日本よりも会計士に確定申告を依頼しているケースが多いように感じます。なので、Moneybirdほどの機能は必要なく、請求書・見積書の発行ができればいい、という人もいるようです。会社の規模やここのニーズによっても選ぶソフトは変わってくると思います。私は、自分のニーズにMoneybirdがマッチしそうなのでこのまま使ってみようと思います。