定期的に日本の家族に手紙を書いています。海外の雰囲気を感じてほしいので、使っているのは絵葉書。
どこかに観光に行った時や、コワーキングスペースに無料で置いてあるものを使ったりしてます。
今回は、偶然立ち寄った文具屋さんで見つけたクリスマスのポストカードを買いました。
街もすっかりクリスマスムードで、日本にいるお母さんやお父さん、弟たちにこれで手紙を書こう、と。
私は子供が好きなので、サンタさんが教室で子供に囲まれてるポストカードに目がいきました。
また、旅立つ絵も素敵だなと。
でも、家に着いてからよく見たら、なんか、誘拐みたいなことが起こってました。なにこれ…?怖い…
漫画の『ブラックナイトパレード』が好きで読んでいるので「黒いサンタさんがいるからその類かなぁ」と思ったのですが、調べてもなかなか見つからない。IT業界に10年もいるのに、検索能力が低い!
家族が好きで定期的に手紙を書いてます。今日は文具店でクリスマスのポストカードを買いました。お母さんと弟に送ろうと…。急いでたので良く見てなくて、いま改めて見たら、誘拐みたいなことが起こってて、さらにもう一枚の絵ではこの袋に詰めてる人サンタのお付きっぽい…この人誰?!😭こわい pic.twitter.com/d6Z6mT5j3Z
— マリコ🇳🇱🇯🇵 (@mariko_cabin442) 2018年11月23日
このモヤモヤを抱えきれず、TwitterとFacebookに投稿してしまいました。
そしたらオランダ人の友達、オランダの先輩たちが彼らの正体を教えてくださいました。
シンタさんとピートさん!
日本でクリスマスといえば12月24日と25日ですが、オランダではシンタさんの日があるそうです。
シタンクラースさんの起源は司教の聖ニコラスさん。ニコラスさんは、多くの弱い立場の人を助けた聖人です。その聖ニコラスの命日が12月6日にあたり、シンタクラース祭は12月6日、その前夜祭が12月5日。
オランダ観光局のサイトでは、シンタクロースの日を下記のように説明しています。
シンタクラースの日は、12月5日。プレゼントの交換をする日です。子供達が元気いっぱいにシンタクラースの歌を唄うと、玄関でノックの音が。良い子には、玄関の外に袋一杯のプレゼントが待っています。 シンタクラースもピートも架空の人物なので、この日、オランダ中の大人たちが、シンタクラースやピートに扮して街を駈け回ります。何人ものシンタクラースを目にして困惑する子供の姿も見受けられます。2018年、シンタクラース(聖ニコラス)がザーンスタットにやってきて、馬とお供を連れてザーンセ・スカンスを訪れます。
参照:オランダ観光局『シンタクラース』
11月にシンタさんはオランダに上陸したそう。もう11月末…一体いつ上陸してたんだ…。パレード見たかった…
誘拐じゃなかった!
オランダ人の友人に教えてもらったのですが、袋に詰められているのは1年間の素行が悪かった子供だそうです。良い子にはプレゼントが配られますが、悪い子はプレゼントが空になった麻の袋に詰められて、かつての支配国スペインに連れ去られるそう。すごい罰です。
ただ、スペインは夏のバカンス国として人気で、スペインに連れて行くことは罰として機能しないのでは?という意見もありました。後から知ったのですが、『The History of Europe’s Most Controversial Christmas Character』によると、スペインに連れていかれるというストーリーは20世紀中頃に変更されたそうです。なので、スペインに連れていかれることはそんなに怖いことじゃないのかもしれないですね。
また、最近ではみんなの人気者ピートさんを巡って人種問題も発生していると記事にありました。みんなの人気者で、ピートさんに仮装する人も多いらしいのですが、嫌な気持ちになってしまう人がいるのは良くないですね……。
まとめ
二枚のポストカードをめぐり色々な学びがありました。カードのイラストも可愛いので、文房具屋さんで他のも買ってみようかなと思ってます。色々教えていただいたみなさん、ありがとうございました!
参照:
『The History of Europe’s Most Controversial Christmas Character』
オランダ観光局『シンタクラース』
『サンタの元祖、オランダ版クリスマス「シンタクラース祭」が楽しそう』
『オランダの風物詩 シンタクラース クリスマス』