今年の2月に取材がきっかけで知り合った方と、先週末に読書会&クラフトビールの会をしました
中学校のエリアが同じで、なんと子どもの頃に会っていたんですよね!目立つ子で、私が覚えていました。びっくりです。
どこかのタイミングで飲みましょうと話していて、地元も同じなので横浜のクラフトビールを飲みに行きました。
ひょんなことからお互い読書が好きだとわかり、お店に行く前に関内の有隣堂に寄って、おすすめの小説を買って交換。私はけっこう本を読むのですが、なかなかこういう読書友達っていないので、ありがたいです。
私は完全に「自分の好きな本」で選んでしまいましたが、いただいた本は私の好きなこととかに合わせて選んでもらったなぁという感じです(こういうところに人間性が出ますね)。
自分がピックアップしたのはほとんどが10代から20代にかけて読んだ本でした。少し前に『ガール』を読み返したのですが、自分のパーソナリティや社会人としてのスタンスに大きな影響があったなぁと感じました。出てくる女がとにかく気が強くてかっこいいです。こういうのを読んで憧れた結果、波風を立てまくる今の人格が出来上がったのかもしれません。
『肩ごしの恋人』も主人公の幼馴染二人の女性がとってもかっこいいです。性格が正反対の、るり子と萌。
ここにはとても引用できないんですけど、るり子がフェミニズムに関する話の中で言い放った言葉がすごいです。全く同意しないし、とんでもないこと言ってるけど、るり子かっこいいな、と思いました。萌もそれは同様で、小学生の頃のうさぎ小屋のエピソードがすごくいいです。
『たゆたえども沈まず』は、4年前、フランスで出会った日体大の男の子に勧めてもらって読みました。この頃わたしはオランダで暮らしてたんですけど、誰にも共有できない孤独みたいなものを抱えていました。小説の中に、画商の忠正がセーヌ川を眺めて自分の孤独を昇華させるシーンが出てくるのですが、読みながら癒されたことを覚えています。パリの美しさとか日々の充実とは別のところに、ひっそりとした影もあって、忠正にちょっと自分を重ねて読んでいました。
『違国日記』に、「本はかくまってくれる友人」と書いてあったのですが、小説はある時は避難場所であり、またある時は癒してくれるもの、憧れとして道しるべになるものなのかなと感じます。読む年齢によって、感じ方が違うのもおもしろいです。
30代になってから、小説を愉しむ習慣から離れてしまっていました。新たに小説家を開拓することもしていなかったので、これを機会に少しずつ、また読んでいこうかなと思います。