日本でも海外でも、ほぼ病気になることはないのですが、今年は厄年だからか年初から扁桃炎にかかったり胃腸炎になったりと、けっこう病気がちです。今回はオランダで腎盂肝炎にかかりました。
到着して2週間。40度の高熱が出た
先日、ランニングから帰ってきたら、なんだか身体がポカポカして、節々が痛くなり、最初は「だいぶ筋肉痛が来るのが早いなぁ」くらいにしか思っていなかったのですが、熱を測ってみたら40度。その日から2日、40度の熱が続き、38度-40度を行ったり来たりの日がもう2日続きました。
お医者さんを呼ぼう
最初は、ルルとパブロンで熱を撃退しようとしていたのですが、まったく太刀打ちできず。
同居人の方に助けを求めたところ、オランダにはホームドクター制度というのがあって、まずはホームドクターに連絡しなくてはいけないとのこと。日本でいう地域のかかりつけ医みたいな存在で、ホームドクターにまずは診てもらい、それでも解決しない場合はもっと大きい病院に連絡するそうです。
熱でふらつきすぎて、数日前のことなのに記憶が残っていないのですが…どこかの医療機関に電話してホームドクターを呼んでもらうことになりました。その医療機関を通して、一番近いホームドクターを呼んでもらった気がします。この時は苦しさのMAXだったので本当に覚えていません…
電話番号がないとお医者さんを呼べない
住所や生年月日、名前などを伝え、じゃあドクターを呼ぼうという段階になったときに、電話対応してくれた女性にこう言われました。
「あなたの電話番号は?電話番号がないと、ドクターが近くに来たときに連絡が取れないから呼べないわ」
オランダに来たばかりでしたし、SIMを買ってネットは使えるようにしたけど、携帯電話番号の登録はしていませんでした。
「電話番号ないんですけど…」と言ったら、「そう…じゃあ、私たちはあなたを助けることはできないわ」。
海外で40度熱が出たときに、医療機関の人に「あなたを助けることができない」と断言されるとけっこうビビります。
Skypeで電話番号を作る
今回ほどSkypeを神だと思ったことはないです。熱でふらふらしてたけど、簡単にオランダの電話番号を作ることができました。
ナビゲーションのアイコンとかやたら大きくて分かりやすかったです。40度の熱があっても迷わず電話番号を作れたのでSkypeのUIは本物だと思います。
医療機関には何度か電話してたので(なぜ何度か電話したのか覚えてない)、「あら、またあなたね。電話番号は大丈夫?」と聞かれ、「つくりました。電話番号あります」と答え、ついにドクターを呼んでもらうことに!午前中から連絡してたけど、途中で意識が途切れたりしたので、ドクターが来たのは夕方でした。
ドクターが家に来た
熱が出てから、LINEで日本の友だちともやりとりしていて、なんとなく、自分の症状は腎盂腎炎なんじゃないかなぁ…と思っていたので、Google翻訳で病名を英訳し、症状も予め文章でまとめ、ドクターには事前にメールをしておきました。LINE、Google、SKype…インターネットサービスすごい。
ドクターが到着したのは、呼んでから1時間半近く経ってからでした。うちの部屋にはゆったりチェアが2つ備え付けであるのですが、ドクターはそこにどっかりと座り、「どんな症状ですか?」と早速問診がはじまりました。頼もしい。でも、ドクターの尻の下には「元気になったら洗濯しよう」と置きっぱなしにしていた私のブラジャーが置いてありました。
診察が終わって、ドクターが処方箋にメモをしてくれていました。「けっきょく自分は腎盂腎炎なのかどうなんだろう」と気になってたので、「私の病名って何なんですか?」と聞いたところ「処方箋に詳しく書いておくから、あとで読んでね」。そっか。あとで読もう。そしてこの時はじめて気づいたのですが、ドクターは土足でした。うちの家はシューズ脱ぐんだよ!と言う気力はもうありませんでした。
オランダの薬は強いの?
ドクターが帰ってから、さっそく薬を飲みました。そして吐きました。これは、昼にほんの数口食べたパスタがいけなかったのか、薬が強かったのか、原因はわかりません。薬は、よくよくあとで考えたら日本で処方される薬の二倍くらいの大きさでした。半分にすればよかった。
オランダ人の友だちに後日、この話をしたところ「オランダの薬は強いよ。大丈夫だった?」と言われたので、ちょっと強いのかもしれないです。ただ、この薬のおかげで病気は治りました!そして、ドクターに「あとで読んでね」と言われていた処方箋は字が汚くて解読できず、かろうじて「腎盂腎炎の疑いあり」とだけ読めました。なので腎盂腎炎っぽい病気にかかったんだと思います。
自分の愛の限界は40度
ちなみにこの日は土曜日で、次の日は目の中にいれてグリグリしても痛くないくらい可愛がっていた日本の剣道道場の小中学生の試合の前日でした。中学生には数日前から「試合の当日と終わったときに絶対LINE電話するから!絶対頑張ってね!」としつこく言っていたのですが「そんなに熱があるんだから無理して電話しなくていいですよ」と中学生に諭され、自分もしゃべる元気がなく、結果報告を待つだけの状態に。
うちの道場の子達のためなら自分ができることは何でもしたいし、愛情を注ぎたいと思ってたんですけど、自分の愛の限度は40度程度だったのか…
でも、試合の結果は大変良く、メールの結果を聞いて写真をみて感涙し、けっこう元気になりました。薬が効いたのもあり、それからはどんどん回復していきました。
まとめ
オランダにきてから早速病気にかかり大変でしたが、良い経験にもなりました。シェアハウスに住んでいてよかったなとも思いました。自分一人では買い物にも行けなかったので、同居人の方々が食べ物を分けてくれたり、医療情報をくれたことは本当に助けになりました。