先日、東京・興武館の小澤先生にお会いしてきました。
小澤先生には東京にいた頃、稽古をつけていただいたことがありました。2016年ごろだったと思います。偶然、通っていた道場に指導にいらっしゃって、その時に「これからオランダに移住します」と話したところ、ご親切にオランダ人剣士を紹介してくださいました。女子剣道の書籍を書かれていることも、この時知って記憶に残っていました。
2021年には、小澤先生がnoteを始めたことを知りました。ブログでご自身の考えを発信されている先生は少ないです。海外剣道の記事も多く書かれていて、自分の経験と重ね合わせながら読みました。いつかまたお会いしてお話したいなぁと、ぼんやり考えるようになりました。
私がライフワークとして関わっている剣道の仕事内容は、主に海外の剣士を対象とした剣道記事の英訳です。最近では、Instagramのフォロワーが1万3,000人を超えたので、海外での試合の様子をポストしています。
同じようなことをしている人は、とても少ないです。相談できる人もいなければ、同じ剣道をしている人にも共感されにくい分野だと思っています。だから、たまに話が合う人がいるとすごく嬉しくなります。ずっと心の中にあった言葉を話せたと、誰かと繋がれた喜びのようなものを感じます。それは本当に、一年に一度、下手したら数年に一度あるかないかです。そんな話を、自分より経験も知識もお持ちの目上の方とできたらいいなぁとずっと考えていたのですが、なかなか踏ん切りがつきませんでした。今回、チェコの剣士に会う機会があったからか、なぜだか踏ん切りがついて、思い切って小澤先生に連絡を取りました。
10時に中野で待ち合わせして、4時間ほどお話ししたと思います。小澤先生の著作を7冊もいただきました。「著書一覧」のページを見ると、先生はこれまでに45冊もの本を書かれています。テーマはどれも興味深いものばかり。出版社から出ているものもあれば、自主制作されたものもあります。自分がいつか書きたいなと思っていたことは、すでに全て小澤先生が書かれていました。ちなみに先生は海外の審判に関する論文も2008年に書かれています。この論文がきっかけでヨーロッパの人たちが審判しやすいように変更されたこともあるようです。審判に関することは、今年のヨーロッパ大会で私も思うところがあったので、15年も前に先生が論文を書かれていて、本当に先生はすごい、と思いました。
大学にお勤めの頃、通勤電車の中で毎日1,500から2,000文字の原稿を書き、本を出版する頃には、ご自身の身長を超えるくらいの枚数になっていたそうです。独立したての頃、他の方にも「毎日ブログを書くこと」とアドバイスされたのですが、「毎日は無理!」とはなから諦めていました。今日は、私の38歳の誕生日なので、改めて毎日何かを書くことにチャレンジしてみようかと思います。
5年前の誕生日の時期にもブログ記事を書いたのですが、その頃は自分の仕事の方向性も全く定まっていなくて、悔しくて、「100点満点中5点だわ…」くらいに思っていたことをよく覚えています。
今は少しだけ前に進めたかな。自主制作でもなんでもいいので、これから一年で本を作ることが目標です。多くの人に読まれなくてもいいので、誰かの心に届く本を作りたいです。だってせっかく作っても、付き合いで買ってもらってそのまま捨てられたり、大事にされなかったら悲しいです。小澤先生は、著作を持ち歩いてメモをしていました。本を渡された時に「こんなふうにたくさんメモしてね」とも言われて、なんだか歳の近い読書仲間ができたような親近感がありました。もし本を作ったら、最初に小澤先生にお渡ししたいと思います。間違いなく大事にしてくれそう。書きたいテーマは、「オランダ移住」「海外剣道」「フリーランスの働き方」などでしょうか。あとは最近興味のあるコーヒー。5年前より、具体的で、自分自身も満足できそうな目標が見つかって嬉しく思います。