国際詐欺師の脅しメールから学ぶ、「自分の頭で考える」ということ


ここ最近、オランダの詐欺に関するブログ記事をよく書いたり、Twitterでツイートしたりしています。その詐欺師の方は、オランダのメディアで実名&顔写真付きで報道され、私の友人も結構な金額を脅し取られたので、注意喚起も兼ねて記事をツイートしました。

周りの人たちによると、ツイートなどを細かくチェックしているらしく「脅しのメールが来るよ」とのことだったのですが、待てども待てども連絡は来ず。あんまり気にしてないのかな?と思っていたのですが、一年後に連絡が来ました。

その詐欺師の方は、自分で飲食店を経営するなどして、従業員や仕入れ先にお金を払わないそうです。また、サッカー関連の知り合いにお金を借りて返さないとか。イギリス、ドイツ、オランダと移動してきて、オランダで実名で報道されてしまったために今はスペインにいるそう。

最初は本人からメールが来たのですが、最終的にはスペインの弁護士さんからメールが来ました。一連のやりとりがすごく勉強になったので、まとめます。

どんな脅しメールが来るの?

まず、私のところに来たメールを紹介しますね。これまでオランダで彼に騙されてきた人たちは「うわ〜これあの人のテンプレだよ」と言ってました。

さて、貴殿とは面識もございませんが、貴殿が信ぴょう性の確認もなく私につき言われのない誹謗中傷を各方面SNS等で行っていらっしゃると聞き、また確認も致しました。
一体、どう言った要件でまた何を目的に貴殿に誹謗中傷されなければいけないのでしょうか?
また公的な配信、TwitterやInstagram、またはfacebookにて個人を限定とした誹謗中傷が刑事罰に当たるという認識はございますか?

まず、各方面SNSって書いてありますが、私はTwitterでのツイートしかしていないんですね。「一年前なのでよく覚えていないのですが、多分このツイートですよね?他にありますか?」と聞いたところスルーでした。

あと、刑事罰という言葉が出てきていますが、この時点で怯んでしまう人も多いようです。私は「そっかー刑事罰か」と、誹謗中傷について調べたところ、警視庁のホームページが出てきたので、「いい機会だから、日本とオランダの警察に一緒に行きませんか?」と誘ってみたのですが、断られました。

いずれにしましても、一度も面識のない貴殿による誹謗中傷をこれ以上放置するわけにはいきませんので、2023年8月5日までにきちんとした謝罪がなき場合、貴殿または貴殿の掲載なさる全SNS、関係各社 に対し法的処置をとりますこと通知致します。

関係ないのですが、8月5日は私の誕生日ですね。

あと、SNSのプラットフォーム(この場合だとTwitter)に法的措置って取れるのかな…。調べたところ、こういうケースにTwitterは基本関与しなくて、情報開示もすごく時間とお金がかかるそうです。私は記事を引用してツイートしただけなので、法的措置と言われても…です。ちなみに、記事を掲載したオランダのメディアには一切連絡が来てないそうです。まずそっち訴えたほうがいいと思うんだけどな?!

(あと、今読み返してて思ったんですけど、私じゃなくて関係各社に法的措置とるの??????無理じゃない?????)

もし、きちんとした謝罪なき場合、メディアにかかわる人間としての品位を問う目的にて、貴殿が投稿なさる剣道関連の全ての関係各社にも本件通知致します。

取引先関係ないよー。まあ、いいですよ、どうぞ。と答えました。

このあと色々あって、スペインの弁護士さんからも似たようなメールが来たのですが、どのツイートを削除して欲しいか指定がなくて、あと、5日以内に対応するようにと言われたのですが、弁護士さんがバカンスに入ってしまいました。

弁護士さんからの返事もめちゃくちゃ遅くて、めんどくさくなっちゃったのかな…と思いました。

スペインから日本にいる私を訴えることはできるのか?

普通に暮らしてると、裁判に関わることはほとんどないはずです。だから今回の一件は本当に勉強になりました。

まず、詐欺って立件がすごく難しいらしいです。たとえ民事裁判で決着がついても警察は動かないとか。傷害事件とかだったら動き速いらしいのですが…。

そして、本気で私を訴える場合は、日本語でレターが来て、日本の裁判所を経由して私のところに届くそうです(国際裁判経験者の方から聞きました)。

でも、スペインはコロナ以降、裁判渋滞が起こっているらしく、訴えられたとしても裁判になるのは数年後では?とも言われました。また、誹謗中傷で訴える場合は、どれだけ被害が出たかも示さないといけないし、今回みたいにふわっとした「ツイートを消すように」みたいな指示だとそもそも裁判にすらならないのでは…との意見もありました。

さらに、誹謗中傷で訴えられた場合も、私は個人を特定してツイートしてないし、引用で名前を出したツイートも消したので、罰金みたいな形になっても数百ユーロでは?と言われました。

なので、もし海外に住んでて似たようなケースに遭遇した方々は、一度立ち止まって考えて、まず周りの人や公的機関に相談してみてくださいね

一連の騒動での学び

今回のことで、本当に色々考え、勉強させていただきました。Twitterでアドバイスくださった皆様も本当にありがとうございました。

学び①ビビんない

落ち着いて考えたら、ビビる必要なんて全くないんですよね。「訴訟」とか「刑事罰」とか「裁判」て言葉を出してドキッとさせて、あと、なぜか勝手に「5日以内に」とか期限を指定してきますが、それも合わせる必要ないです。

胆力を鍛えたい方は、海外にいるからこそ空手とか剣道やってみるのおすすめかもです!

学び②なんだかんだ、学校の勉強って大事

なんか、今回のことで学校の勉強ってやっぱ大事だなぁって思いました。法律についてちょっと単語を知ってるだけでも全然違うと思います。あとは、英語が理解できることも。読解力をつけることも大切で、言葉の選び方一つ一つに、なんか胡散臭さが滲み出てるんですよね。

学校の勉強に限らず、大人になってからも何事にも興味を持って知ろうとする姿勢、学んだことを自分の頭で考え続けることは、とても大切だと思いました。

以上!!!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

横浜出身、オランダ在住のフリーライター&Webディレクター。ジャンルを問わないSEOライティングが得意です。ディレクションはLP・採用サイト・企業サイト・オウンドメディア、何でもやります。お仕事のご依頼は[marikoアット1design.jp]もしくはTwitterへ。[ID mariko_cabin442] 最近、剣道五段に受かりました。旅行と読書と寝ることと、漫画が好きです。細かいことを気にしない性格です。