今日は、小話ブログです。
6月にオランダに滞在したある日、私は友人と電車に乗り、剣道の稽古に向かっていました。四人席のボックスシートに座り、シートの後ろに防具を置こうとしたところ、「そういえば俺さ、そうやって防具を置いてちょっと目を離した隙に盗まれたことがあるんだよね」と、友人が言いました。
日本だったら、まず駅員さんに話して、警察にも届けるでしょう(というか、剣道の防具を盗む人はいないと思いますが…)。でも、オランダは電車の中に落ちていた10ユーロを駅員さんに渡そうとしたら「???なんで???貰っちゃえば???」と言われる国。日本とは勝手が違います。仮に警察に届けても、戻ってこないでしょう…。
「稽古に行く途中で盗まれたの?その後どうしたの?」
私の疑問に対する友人の回答は衝撃でした。
「たぶん途中で中身を確認して捨てるだろうなと予測して、最寄りの駅で探したら、案の定置き去りにされていた」
友人はちょっと遅刻したけど稽古に間に合ったそうです。すごい!
他に、高速バスで他国の試合に向かう途中で、防具が盗まれてしまった友達もいました。その友人は、バス会社の保険でなんとかしたそうです。
日本では、学校の剣道部もたくさんあるし、剣道用のバッグを見て「これは剣道だな」と分かりやすいですが、ヨーロッパだと剣道はマイナー競技。なので「ただの大きい鞄」で、「中に何か金品がたくさん入っているかも…」と思うんでしょうね。そして開けてガッカリする。