ヨーロッパでは大きい大会やセミナーの後に「サヨナラパーティー」なるものが開催されます。特にヨーロッパ大会の後のパーティーは派手で、みんなドレスアップして臨みます。
私が初めてサヨナラパーティーに出たのは2019年のセルビアでの大会の時。セルビア剣道連盟の会長さんが飲食店などを複数経営しているらしく、地元の素敵なレストランを貸し切ってのパーティーでした。
これはダンスフロア。今まで剣道やってる人たちでこんなにも踊っている集団に所属したことがなかったのでビビりました。
私はパーティの時間も、みんなに軽くインタビューしたかったのですが、メモを取り出して話を聞こうとしたら「まり子、野暮なことすんな。踊ろうぜ」的なことも言われました。
美女集団が入ってきて、そのオーラに圧倒され「ふわああ、セルビアにもコンパニオンさんいるんだ…」と思ったらどこかの国の女子代表たちだった、なんてこともありました。
このパーティーで、試合の後に国関係なく踊って楽しんで、またみんな自分たちの国に帰って行きます。ヨーロッパの人たちが仲がいいのは、剣道が大好きな事はもちろん、こうやって交流の時間を設けているからだと思います。
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セルビアの翌年はノルウェーでヨーロッパ大会が予定されていましたが、コロナのため中止。2022年にドイツのフランクフルトで、コロナ後初めてのヨーロッパ大会が開催されました。
久しぶりの国際大会だったので、会場を押さえるのも大変だったと思います。試合後のパーティーは、体育館にベンチとテーブルを設置して行われました。感染対策のため、事前に「No Music(ノー・ミュージック)」のお達しもありました。パーティーが始まってすぐは、みんな大人しくベンチに座って、国同士でかたまっておしゃべりを楽しんでいました。
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パーティーが始まって数時間、どこからともなく音楽が流れてきました。「あれっ、今年はno musicでしょ?」とオランダの友達に聞いたところ「いや、どこかの国の選手がDJ ブース持ってきたらしい」と言いました。
そしてあれよあれよという間にみんな踊り出し、結局ダンスパーティーになりました。信じられません(笑)
試合の行程が終わり、帰国するとコロナに感染した人も各国でちらほら。まあ、感染するよね。
2021年の春先くらいから、ヨーロッパは試合を再開してて、そして試合をするたびにクラスターが出ていました。私の記憶だと、2021年の7月ごろにはマスクをするもしないも個人の自由になっていました。だから、もう感染することも全て織り込み済みで試合をしていたんだろうなと思います。
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2023年のヨーロッパ大会はフランスで開催され、今年もみんな楽しそうに踊っていました。私もヨーロッパに来るまでは踊る機会なんてほぼなかったんですけど、彼らの中にいるとそれがすごく自然な行為のような気がして、楽しく過ごさせてもらっています。
日本でもサヨナラパーティー導入されたらいいのに…って声もたくさんあるのですが、多分これはヨーロッパらしい文化の一つで、日本人がやるとまた違った形になっちゃうのかな?とも思います。私からすると、とても眩しい、爽やかな文化です。