「声をあげること」は波風を立てることじゃない


最近の私のブーム。Voicy!
朝、作業しながら梶谷彪雅さんやあやめさんのラジオを聴いています。二人とも声が綺麗でテンポも良いので、朝にぴったりなんですよね。

さて、そんな二人のVoicyで、指導者の暴力や、学校で経験した理不尽な出来事が取り上げられていました。それぞれ『暴力はダメ!絶対!』、『命より大切な剣道はない。1人の役にも立てないなら、私は今すぐこの活動辞めたっていい。』で取り上げているので、興味のある方は聴いてみてくださいね。

体罰について思うこと

剣道界だと、子どもの試合に怒って椅子を投げたり、殴ったり、蹴ったりする指導者の方がたまにいますね。体罰が問題になってニュースに取り上げられた際、「指導に熱が入り過ぎてしまった」と当事者である指導者がコメントしていることがありますが、熱が入り過ぎて殴るって、冷静に考えて情緒大丈夫か????と言いたいです。いい大人が、自分の感情と行動をコントロールできないということです。

会社や街中で誰かを殴ったら、普通に刑事事件じゃないですか。

それが学校内・道場内では赦されるなんてことはあり得ないし、もし赦されているとしたら異常な事態だと思います。学校という場所が、それでいいと思っているなら、教職という職業の品位を下げる思考ではないでしょうか。

よく「あの人は愛情深い人だから…」と、教員の方をフォローする声も聞きますが、たいてい体罰で育った方です。体罰で育った人って体罰を肯定する傾向があるらしいんです。

また、男性教員が女生徒に異性として手を出しているという話も耳にします。これに関しては、いますぐ学校から去って二度と教員にならないでほしい。自分がこれまで関わった女の子たちが、そういう大人と触れ合う可能性を万に一でもこの世に存在させたくありません。

ダメなのは、時代が理由なのか?

「最近はすぐ問題になっちゃうから」「そういう時代だから気をつけよう」という声もたまに聞きますが、時代関係ないと思うんですよね。時代を理由に「体罰NG」だと言ってる方がいたとしたら、その発言も社会変化の足を引っ張っていると思います。

「先生」と呼ばれ、勘違いする大人

体罰やセクハラ、パワハラってどうして生まれてしまうのでしょう。剣道界に限って言えば、年功序列や段位制度が少なからず影響していると感じます。

段をとって、「先生」と呼ばれることで、勘違いしてしまう大人が多過ぎるのではないでしょうか。先生と呼ばれなくても、年齢が上であることで相手より「上」だと慢心して、相手を下にみたり、暴言を吐いたり、暴力を振るったり。

同時に、自分もどこかで、無意識に勘違いしているのでは?と怖くなることがあります。特に最近の若い子は気を遣ってくれるので、年齢が上というだけで、デフォルトでバイアスがかかるし、不均衡です。

歳を重ねれば重ねるほど、そして段位が上がるほど謙虚に、丁寧に周りの人に接するようになりたいものです。

「声をあげること」は波風を立てることじゃない

さて、つらつらと書きましたが、体罰は近い将来(たぶんあと5年くらい)で剣道界からも消えるんじゃないかなと思っています。なくすことは、そんなに難しいことではないと思うんですよね。なぜならば社会的に当たり前のことだから。

そういう風潮になってきたのも、「おかしいよ」と声をあげ続けた人たちがいたからだと思います。あやめさんのVoicy聴いてすごいなって思ったのですが、彼女は味方がいなくても理不尽にちゃんと立ち向かっているんですね。それを「波風を立てる」とか、悪く言う人もいるかもしれないです。変わりたくない人たちにとっては、心地よい変化ではないかもしれないから。

梶谷さんも同様で、「おかしいな」と思ったことや「どうしてなんだろう?」って思ったことを放っておかない人だなと私は感じています。そして自分が間違ってたらちゃんと認めて、受け入れる器量もあります。

でも、心が弱かったり、人の言葉と向き合うことができない人が世の中にはたくさんいて、そういう人たちとぶつかるのかなって。「面倒くさいから」と、流しちゃう人、勇気が出なくて我慢しちゃう人もたくさんいると思います。それを処世術と呼ぶのかもしれないけれど。

私は、自分が納得できないことをとことん調べたり、考える行為は「波風を立てる」じゃないと思うんです。「きちんとした」行為だと思います。だって、長期的に見て全体のためにならないことを、丁寧に分析して、相手とちゃんと話し合おうとしています。それがうまく回らないのは、相手に受け入れる力と心がないからだと思います。

体罰に限らず、変な慣習って剣道界にはたくさんあると思うので、感情や保身に惑わされることなく、話し合っていけたらいいですよね。それができたら、きっと剣道はより良いものになっていくはずです。

****

最後に、私が「ああ、この人は教育者だなぁ」「素晴らしい先生だな」と、感動して憧れている方の動画をご紹介します。菊池女子高等学校の緒方先生です。動画越しでもそのエネルギーや、人を鼓舞して引き出すパワーが伝わってきます。誰かを導く人って、言葉でも態度でも人を引き出すことができるんだ、と感じました。そういう人が子どもたち・若者たちの「先生」であってほしいと、願ってやみません。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

横浜出身、オランダ在住のフリーライター&Webディレクター。ジャンルを問わないSEOライティングが得意です。ディレクションはLP・採用サイト・企業サイト・オウンドメディア、何でもやります。お仕事のご依頼は[marikoアット1design.jp]もしくはTwitterへ。[ID mariko_cabin442] 最近、剣道五段に受かりました。旅行と読書と寝ることと、漫画が好きです。細かいことを気にしない性格です。