フルマラソンを走った先にあるもの


先日、アムステルフェーン(Amstelveen)のフルマラソンに参加してきました。
2年半ほどランニングを継続してきて、フルマラソンへの出場・完走は一つの目標だったので、記録しておきます。

フルマラソンに出た理由

  • 家に置いてあったフリーペーパーで偶然発見
  • 家から近いところがスタート地点だった。チャリで5分!
  • 前々から走ってみたかった
  • 冬の鬱々とした気分を吹き飛ばしたかった

今年の冬は心身ともにしんどいことが多くて、体調崩してたのでエネルギーを発散して元気になろう!という目論見もありました。

フルマラソンの準備

フルマラソンの前に準備したこと。

  • フルマラソンの週はストレッチを一日15分くらいした
  • お菓子を食べなかった
  • 米中心の食生活にしてエネルギーを蓄えた
  • 野菜は直前には食べなかった
  • マラソン当日のためにバナナを事前に買った

こうして書き出してみると、大した準備をしていない…。しかも、朝食べようと思ったバナナ食べなかった。ご飯を二膳食べました。

フルマラソン当日

フルマラソンの前日にiPhoneを充電するのを忘れてしまい、家を出る直前まで携帯を充電してました。
NIKEのアプリでずっとランニング記録してるから、今回のマラソンも記録したかったんです。

「大丈夫…家から5分だから大丈夫…」とギリギリまで充電して、充電は70%。これ音楽聴けないだろうなぁと思いながら9:50に家を出ました。
マラソンのスタートは10時でした。

チャリを停めてる間にマラソンスタート!

家から近いんですけど、チャリを停めている間にマラソンがスタートしてしまいました。
「前に日本で駅伝出た時に、スタートバラバラだったから今回もバラバラっしょ」と、謎の「スタートは数回に分かれるはず」という思い込みをしてたのですが、一斉スタートでした。どこがスタート地点なのか?受付はするのか?などモタモタしてて10分くらいスタートが遅れました。

競技場みたいなところがスタートだったんですけど、どこから出たらいいのかわからなくて1周余分に走ってしまいました。なので、今回のマラソンは42.195kmではなく42.93km走りました。長かった〜。

スタートした後は「この道で本当に合っているのか?」「道案内の人が帰ってしまったらどうしよう」と、体力面ではなく道に迷ったことで完走できない不安がありました。
でも、なんとか大丈夫そうで、走り始めて4km地点で最後尾の人に追いつき始めました。
インド系のエンジニアっぽい人に追いついた時、ギョッとした顔をして「お、おい!あんた一体何キロ走ったんだ!」と言われました。

10km地点くらいまでは「ようやく追いついた〜」という安心で、あっという間に時間が過ぎました。遅刻したおかげで焦って時間が過ぎるのが早かったです。
20kmくらいまでは景色も楽しめて、ちょっとした散歩気分でした。うちの近所にこんな景色があったんだ、とか、自分1人ではいかないようなところを走れたのは楽しかったです。特に公園が良かった。この時点で1km5分50秒〜6分くらいで走ってて、ハーフだったら頑張ればこれより速いペースでいけるかもなと思いました。

トレーナーと共に走る

24-25kmを過ぎたあたりから、脚が痛くなりました。脚が前に出ないし、無理して膝を壊したら嫌なのでペースを落とすことに。
1km6分40秒くらいでのんびり走っていたら、後ろからリレーランナーの女性が追いついてきました。
今回のマラソン、40kmをリレーで走っている人たちもいるっぽくて、彼女は多分第三走者でした。

ちんたら走っている私に、「どうしたの?大丈夫?」と声をかけてくれました。
「いや、大丈夫じゃない。疲れたし走るの飽きちゃった…」と答えたら、「You can do it!!!!!大丈夫、私が一緒に走ってあげる!!!!」と励まされ、一緒に走ることに。
彼女は走り始めてまだ数キロだからいいんですけど私もう20km走ってるよ?!と思いつつも、善意で言ってくれてるので、なんか断れなくて…1km6分前半でそこからさらに10km走りました。私はいいけど、彼女はリレーランナーなのに他の人の面倒見てていいの?!と思いつつも、1人で走るの退屈だったので彼女と一緒に走ることでかなり元気になりました。
「フォームはこうだよ!」とか「給水所ではちゃんと水分補給してね!」「1.5kmごとにエネルギー補給しなきゃダメよ!」と、謎にコーチもしてくれました。

35kmあたりで彼女はゴール。最後に、「頑張って!アムステルフェーンのゴールで会いましょう!」って励ましてくれた。でもゴールした時いなかった!

35kmからゴールまでの道のり

35km過ぎて脚が激烈に痛くて全然速く走れなくなりました。速度は1km7分台くらいです。手を繋ぎながら走っている人たちにも追い越され、「うう…なんか屈辱…」と思いながら走りました。

42kmは、長い。20kmなら楽しく走れるけどなんで40kmも走るんだろう?これ走って何か意味あるの?とか思いながら走りました。集中力も切れてきて、心を無にしてゴールまで走りました。
あと携帯の充電が心配だったので、結局42kmを無音で走りました。音楽かけられなかった〜。この日のためにiTunesで音楽買ったのに。

ゴールの瞬間

ゴールは、アムステルフェーンのスタルツハルトでした。ゴールが近づいた瞬間、「しまった、ゴールが家から遠い!」と気づきました。スタートしたところと同じ場所だと思ってたので、チャリもないし家から3km近くある。まずい。そう思いながらゴールしました。
ゴールする直前、アーチをくぐる前にアナウンスが入って「日本から来た、マリコが今ゴール!」みたいなことをオランダ語で言ってた気がします。あと、「SAKE!SAKE!」と言ってました。なぜ?

ゴールした時、ぜんぜん感慨深くありませんでした。「友達に迎えに来てって言えば良かった!」と猛烈に後悔しました。ゴールしても誰もお疲れって言ってくれない!
しかも、知らないおじさんが「You did it! I’m proud of you….! I’m proud of you….!(よくやった…偉いよ…)」と、ハグしてくれました。なぜ…!ていうか誰…!

ゴールしてすぐ息が整ったので、本当に最後はちんたら走ってたんだなと思いました。
脚がすごく痛かったです。「3kmくらいだったら走って帰るか」と思ってたのですが、もう走りたくなかったです。しかも、気温は6度!上着持ってきてなかったので、その時初めて友達に「マラソンゴールしたんだけど…脚痛くて寒いから迎えにきて…」とメールをしました。

しかし、その日は運悪く剣道の友達は全員全体練習。練習行ってないシェアハウスの友達にもメールをしましたが返信来ず。仕方ないのでバスで帰りました。薄着だったんで、バス待ってるの寒かった…。

家に帰ってシェアハウスの友達に「ただいまー」と挨拶してお風呂に入りました。後から知ったのですが、マラソンのあとってアイシングしないといけないらしいですね。
お風呂に入っているときに「迎えに行ったほうがいいの?大丈夫?」と友達からメールの返事が来ました。「え?もう走り終わって家帰ってきたよ。さっき挨拶したじゃん!」と返信したら「普通すぎてマラソン走ってきたって気づかなかった」と言われました。

次回のマラソンに向けて

次回は、アムステルダムのフルマラソンに参加してみようかなと思っています。今回、43kmを4時間38分くらいで走ったのですが、脚が痛くならなかったらもう少し速く走れたと思うので、膝を痛めない方法を模索しようと思います。
膝は、次の日まで痛くて「炎症を起こしてしまった…このまま永遠に膝が痛かったらどうしよう」と不安な気持ちになりましたが、よく食べて寝たら翌日には治りました。筋肉痛にもほとんどならなかった。

あとは、ゴールした時に誰もいないと、ゴールした瞬間がいちばんテンンション下がり、普段の10倍くらい孤独を感じるので次は誰かにゴールの時に迎えにきてもらうと思いました。達成感は全くないのですが、「4時間半くらいだったら集中持つんだな」と自分の新たな一面を発見しました。あと、マラソン走ってから以前よりもお腹が減って健康になった気がします。ここ数日、一日5食くらい食べてるので、ランニングを継続しつつも食べる量を抑え、痩せたらいいなと思いました。


ABOUTこの記事をかいた人

横浜出身、オランダ在住のフリーライター&Webディレクター。ジャンルを問わないSEOライティングが得意です。ディレクションはLP・採用サイト・企業サイト・オウンドメディア、何でもやります。お仕事のご依頼は[marikoアット1design.jp]もしくはTwitterへ。[ID mariko_cabin442] 最近、剣道五段に受かりました。旅行と読書と寝ることと、漫画が好きです。細かいことを気にしない性格です。