オランダ移住で得たもの（自分の内面/人間関係編）

2017年5月9日にオランダに入国し、2021年9月9日の便でオランダを出国しました。4年と4ヶ月。本当に、色々なことがありました。

いい節目なので、オランダ移住で得たものについて、けっこう赤裸々に書いてみたいと思います。

知らなかった自分の一面に気づけたこと

オランダに来てから、今まで知らなかった自分の一面に出会えました。意外なことに、私は他人への依存心が強く、寂しがりな側面がありました。日本にいた時は、周りに友達も多かったし、24時間きらきら輝くネオンの街・東京が全てを照らしてくれたというか、自分の心にある暗い側面に目がいきにくかったと思います。

オランダに来てからも友達はたくさんできたし、毎日楽しかったけど、どうしてか、日本にいた時と比べると圧倒的に「独り」だったんですよね。

最初はそれがどこか寂しかったんですけど、今は他の人と過ごすのと同じくらい、独りの時間が大好きになりました。なんたって、独りだとやりたい放題ですからね。筋トレしてもいいし、仕事してもいいし、絵を描いてもいいし、走ってもいい。自分のためだけに時間を使えます。昔と比べてずいぶん、独りの時間を愛するようになりました。

依存について

社会人になってからの私のテーマの一つは「自立」。経済的にも精神的にも自立した大人であることが、理想でした。

でも最近、そういうことを掲げるわりに私ってけっこう依存心強いなあと気づいたのです。仕事でうまくいかない時とか、移住生活で行き詰まった時に、誰かに支えてもらえたらと思うことがありました。恋人欲しいなって思うときは大抵そんな時で、ずいぶん自分勝手な考え方だなって。

オランダに来てからデートしたり、付き合った人たちもいたのですが、なんか、男女付き合いで一喜一憂したり、そういうことに左右されるのも依存みたいなものだなって（ちょっとならいいですけどね）。何かに心が捉われている状態も、自由じゃないですよね。

孤独を愛する力

「孤独」といっても色々種類があると思ってて、私の場合は、自分と似たような経験をしている人・キャリアを持つ人がいなくて、「誰にも理解されない」「ロールモデルがいない」とか、その辺りも孤独の元になっていた気がします。

最初はそれが嫌だったんですけど、最近はもう誰にも理解されたくないと思うようになりました。自分の孤独は自分だけのもので、この世にただ一つです。誰かに理解されたいって欲求が人間にはあるけど、一方で「自分にしかわからないもの」を尊く思う気持ちもあると思うんです。基本的には共感されて生きていきたいけど、自分の孤独に関しては、コツコツと積み上げてきた大切な宝物とセットなので、誰かに理解されなくてもいいし、不用意に踏み込んで欲しくないですね。

人間関係の重要性

自分がオランダで抱えたストレスは、ほぼ人間関係でした。日本にいると、中高大、社会人と、なんだかんだ自分と似たような人たちがいる場所で活動をします。それってすごく楽なんですよね。価値観も倫理観も、育ってきた環境も似ているから。

でも、オランダではゼロから人間関係を作らないといけないです。それまで育ってきた環境が似ている人に出会えるかは、わかりません。ギャンブルです。出会う人がいい人で、優秀である保証は、どこにもない。

日本でうまくいかなかった人、他の国では通用しないような人と出会うかもしれません。他人から搾取することでしか生きられない人が寄ってくる可能性もあります。

そこから受けるストレスは並大抵ではなく、「この人とは合わない」と感じたら、距離を取る勇気が必要だと、改めて学びました。周りの人に相談しても、無責任なアドバイスの可能性もあるし、そもそも移住者なんて現地の人たちにとってはいつ帰るかもわからない「お客様」です（実際に言われたー😇）。だから、人の意見を全部間に受けないことも大切だなって。人間関係も自分で決めて、自分で責任を取らないといけないです。